【お食い初めー百日祝い~料理レシピ集金沢から~  
(作り方レシピにリンクできます) 
 
「お食い初め」は「100日祝い」とも呼ばれ

生後100日目の赤ちゃんのお祝いです。



別にきっちり100日目じゃなくても

生後100~120日目頃で構いません。

赤ちゃんの体調や家族の予定などを

考えていい日を選びます。



お食い初めは毎年行う季節の行事と違い、

一生に1度切りのお祝いです。



一生、食べることに困らないように……と

赤ちゃんの健やかな成長を

みんなで願ってお祝いしてあげましょう。



今年(2021年)は私の初孫のお食い初めを

私たち祖父母の自宅で行いました。

本当は娘の夫のご両親にも

来てほしかったんですが、むずかしかったので、

孫・娘夫婦・私たち祖父母の5人で。



 
お食い初めは平安時代から行われている

歴史のある伝統行事だそうです。

へ~そうだったんですね。

全然知りませんでした。



そのお食い初めの様子が

「平家物語」や「源平盛衰記」などに

書かれており、源実朝が生後110日目に

お食い初めをしたという記述も

残っているとのことです。



昔は今と違って衛生面や栄養面が悪く、

赤ちゃんが無事に育つことが

むずかしかったので、さまざまな節目で

赤ちゃんの成長を祈る儀式やお祝いが

行われてきました。

その最初のお祝いがお食い初めです。

多分、昔は100日になる前に

多くの赤ちゃんが亡くなったんだと思います。

   
準備を少しずつ楽しみながらやりました。


まずは「のし」をインターネットで

画像検索してワードに張り付けて、

プリントアウトしました。

 
 

これは見本です。

実際には筆ペンで名前と日付を入れます。

 
印刷したのし紙に

祝 百日  ●●ちゃん

お食い初めおめでとう””

20●●年●月●日



と書き入れたら、

日本の伝統的な行事らしくなりました。

 




























料理屋さんでお食い初めをする

ご家族もあると思います。

豪華で立派ですが、

赤ちゃん用が5000円くらいで

大人用は1人10000円以上するようです。

自宅でお食い初めをすれば

とても安くできるし、自分たちの好きなものが

食べられて、しかも何より楽しくできますよ。



献立は必ずこうしなければならない というものでは

ありません。その家、その家のやりやすい献立で

赤ちゃんにお祝いをしてあげるのが一番いいです。


お食い初めの献立の意味について

赤飯
   赤は昔から魔除けの力や厄払いの力が
   あるとされている色です。
   赤ちゃんが病気や災難にあうことなく、
   元気に成長するようにという願いが
   込められています。
   わざわざ作らなくてもお店で買ってくれば
   いいと思います。ごま塩を忘れずに。

    

お吸い物
   お吸い物は「吸う力」「力」が強くなる
   ようにという意味から味噌汁ではなく
   お吸い物にします。
   お乳を良く飲んですくすく育ってほしいという
   願いを込めます。
   具は貝(はまぐりやあさり)を使って
   二枚貝のように将来ぴったり合う
   パートナーに出合えることも願います。
   はまぐりは絶滅危惧種でとても高価なので
   私はアサリで作りました。

焼き物
   お約束のように”めで鯛”の塩焼きを使う
   ようですが、別に特別こだわらなくていいと
   思います。うちの家族は鯛の塩焼きが
   好きではないので、大好きなハンバーグに
   しました。赤飯には
   しょっぱいおかずは合わないと思います。

煮物
   れんこん(先を見通せるように)や
   筍(まっすぐにすくすく育つように)、
   高野豆腐(邪気を払う)、海老(長寿)、
   里芋(子だくさんに恵まれるように)などを
   使います。

酢の物
   紅白なます(紅白がおめでたい)や
   タコの酢の物(タコは多幸に通じ、
   手が八方に伸びることから運勢が広がる
   と言われ、縁起がよく、赤ちゃんの歯が
   タコの吸盤のように順序よく並び
   しっかり固まるようにという願いが
   込められています)

   私は煮物と酢の物を合体させて
   夏にさっぱりとした
   里芋とこんにゃくの田楽串にしました。
   こんにゃくは「ん」がつく食べ物です。
   運(うん)が舞い込んでくるようにという
   意味もあります(かなりこじつけですが)。
   他にも「ん」のつく食べ物は
   たくさんあります。
   寒天・人参・ぎんなん・うどん・れんこん・
   エリンギなどなど。

歯固めの石と梅干
   小石を小皿に置いて、一緒にお膳に
   のせます。
   梅は長寿を象徴する縁起物です。
   冬の厳しい寒さの終わりに咲き始める
   梅の花は生命力を感じさせます。
   また梅干は「1日1粒で医者いらず」と
   言われ、また梅干しの表面のしわから
   「しわしわになるまで長生きできますように」
   という意味が込められています。

 

(これは見本です。実際には名前と日付を入れます。)


パソコンで横書きではちょっと和の気分が出ないので、

初めて縦書きで、くずし文字でメニューを作ってみました。

できるかな~と心配でしたが、意外と簡単に出来ました。

やはりこういった伝統的な行事は気分が大切ですからね。



うちの場合、こんなお品書き(メニュー)を考えてみました。


●●ちゃん   お食い初め お品書き


ご飯……お赤飯(胡麻塩)

お吸い物……浅蜊(アサリ)のお吸い物(茗荷みょうが)

焼き物……ハンバーグ トマトとバジルのサラダ添え

煮物兼酢の物……芋の子(里芋)と蒟蒻の田楽味噌串

甘み(デザート)……パンナコッタ 庭の採れたてブルーベリーソースとミント添え

歯固め……歯そっくりの庭石と梅干

 
 
赤ちゃん用の食器は

わざわざ買ったものではなく、

家じゅうからそれらしいのを探しました。

普段使わなくても、こんな時に

役に立つものです。

 
 
 



 
赤ちゃんには何を着せましょうか?

お食い初め写真をネット画像で見ると、

すごい豪華な着物を着せたりしていますが、

わざわざそのためだけに着物を

買ったりするのは無駄だと思います。

冬ならちょっとよそいきの普通の洋服、

夏なら甚平さんなんかもかわいいと思います。


うちの孫の場合、真夏でとても暑いので

家にあった日本手ぬぐいを適当に体に

巻いて和の気分を出しました。

 
 
お食い初めには、順番があるそうです。

赤飯→お吸い物→赤飯→焼き物→赤飯→お吸い物→赤飯→煮物→赤飯→お吸い物

赤飯→酢の物→赤飯→お吸い物→赤飯→
歯固めの行事と続くそうですが……



どうせ食べる
まねだけですし、赤ちゃんも疲れるので、大幅に省略することにしました。

歯固めの行事→赤飯→お吸い物→焼き物→煮物(酢の物)→甘みでいいと思います。

歯固めの儀式を最初にすることにしたのは、お食い初めの中でも

歯固めはクライマックスとも言える大切な行事なので、

赤ちゃんが疲れないように最初に変更しました。

もちろん、途中で赤ちゃんがぐずったら、途中でストップすればいいです。

歯固めと赤飯だけでも充分だと思うので、気楽にやればいいです。

 


庭で拾ってきました。





歯のように並べてみました。


歯固めの儀式”について


「じょうぶな歯が生えてきますように」という

願いを込めます。



石はお宮参りの時に神社から授かった石を

使うのが一般的なようですが、

別に河原で拾ってきた石なんかでも

きれいに台所洗剤で洗えば

問題ないと思います。



私は自分の家の庭で歯にそっくりの石を

小10個と中1個拾ってきて

きれいに洗いました。



中くらいの石を直接赤ちゃんの歯茎に

”ちょんちょん”と優しく当てます。

小さい石は、もしも間違って

口の中に入ったら危険なので

ちょっと大きめの石を使います。



その際

「ちょんちょん ●ちゃんに

丈夫な歯が生えてきますように 

ちょんちょん」

と赤ちゃんに言いながら

触れるといいと思います。

 

赤ちゃん用のご膳です。

大人用は普通の食器で。


 








梅干しの強烈な匂いをくんくんしています。

ちょっとだけ食べさせてみたいと思いましたが、

かわいそうなのでやめました。

そんなことをしたら
一生梅干しが

嫌いになるでしょうね。


 
うちの孫の口に歯固めの石を

近づけたら、食べようとしました(笑)。

そして、しっかりなめましたから、

石はよく洗っておきましょう。

 
 



歯固めの行事が終わったら

今度は料理を食べさせる
まねをします。



もしも赤ちゃんが大丈夫そうなら、

「ひとつぶなめ」で赤飯を一粒だけ

食べさせてみてもいいかもしれません。



お赤飯は娘がどうしても作ってみたいと

いうので家で作りました。

とてもめんどくさいものなので

お店で買ってくればいいと思いますが、

味は自分で作った方が断然美味しくなります。



小豆たっぷりのお赤飯の

作り方はこちらから


 



アサリのお吸い物の作り方は

こちらから

 




ハンバーグの作り方は

こちらから

 


  〃

こんにゃくの田楽味噌串の作り方は

こちらから




里芋の田楽味噌串の作り方は

こちらから

 




初めて作ってみたパンナコッタです。

濃厚なパンナコッタに

ブルーベリーソースがすっぱくて

美味しかったです。

うちの庭に何年か前に植えた

ブルーベリーですが、毎年7~8月に

次から次と熟すので

少しずつ冷凍してありました。

冷凍してあったブルーベリーでソースを作り

採れたて生のフレッシュな

ブルーベリーを飾りました。



パンナコッタ ブルーベリーソース添えの

作り方はこちらから

 


お食い初めのお祝いが終わったら、

集まった家族でご飯を食べて終わります。

 
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