【七夕料理ー7月】~料理レシピ集金沢から~  
(作り方レシピにリンクできます) 

七月七日は七夕。

天の川を隔てた織り姫とひこ星が年に1度、再会できる日ですね。


旧暦の七夕の頃は、はっきりと天の川が見やすいのですが、

現代日本では、新暦の7月7日に七夕の行事をすることが多いですね。

日本では新暦の7月7日は梅雨(つゆ)の最中です。

季節の行事は新暦には合いませんよね?

でも中国では、お正月や七夕その他の行事で、今でも旧暦カレンダーを使ってきています。

もし中国に行ったら、ぜひ七夕を体験してみたいです。



 旧暦七夕の日付が新暦では何日に当たるのか、ネットで調べてみました。

2015年ー8月20日、2016年ー8月9日、2017年ー8月28日、

2019年ー8月7日、2020年ー8月25日、2021年ー8月14日

2022年ー8月4日


国立天文台は、旧暦の七夕の日を「伝統的七夕の日」として毎年発表しています。

今年(2023年)は8月22日(火)が旧暦の七夕の日です。

ぴったりその日でなくても、7月か8月の天気のいい星がよく見えそうな日に

七夕をしたらいいと思います。



 
七夕のお話は、古代中国の伝説が

元になっています。

韓国やベトナムにも七夕があるそうなので

やはり中国から伝わったんでしょうか。

日本には奈良時代に伝わり、

織姫が機織りの上手な働き者だったので、

裁縫の上達を願う風習につながりました。

江戸時代になると、寺小屋では

紙の短冊に願い事を書き、

読み書きや習字の上達を願いました。

 
 
織姫星はこと座のベガ、

彦星(牽牛星)はわし座のアルタイルで

どちらも明るい1等星です。



日本では7月上旬から見えやすくなり、

9月上旬までよく観察できますが、

やはり最も観察しやすいのは

旧暦の七夕の頃です。




織姫は別名「織女しゅくじょ」と呼ばれ

布を織る「織物」を意味します。

そして彦星は別名「牽牛けんぎゅう」と呼ばれ

牛を引っ張る=「稲作」を意味します。

織物と稲作はどちらも昔の人々の生活には

なくてはならない技術でした。



織女と牽牛の伝説より


天の神様の娘の織女は、

機織りが上手で働き者でした。

それで天の神様は同じく働き者で

牛飼いの牽牛と引き合わせました。

2人は一目で恋に落ち、結婚しました。



ところが結婚すると2人は遊んでばかりで

働かなくなってしまい、怒った神様は

2人を天の川の両岸に引き離してしまいました。

織女が泣いて悲しんだので、

年に1度だけ、七夕の夜に会うことを

神様は許しました。

 

七夕とは「七」の日の「夕」と書きます。

つまり7月7日の夜という意味です。


旧暦の7月7日は必ず半月になります。

しかも上弦の月です。

上弦の月の頃は

「あの世」と「この世」が半分ずつになる日と

言われており、両方の世界の境目が

あいまいになる日だそうです。

神秘的で素敵です……。

 
 
お月さまも夜10時頃には西に沈むので

それ以降は天の川がよく見えます。

旧暦の7月7日は現在の8月上旬~下旬で、

昔、七夕は晴天率の高い行事でした。


 

新暦の7月7日は日本では梅雨です。

晴れる確率は3割くらいだそうです。



七夕の日に雨が降ると、

天の川が見えず織姫と彦星も

会えないと言われます。


でも実は七夕の日には雨が降った方がいい

という言い伝えが残っている地方もあります。

それは天からの清らかな水によって

この世の全ての罪穢れ(つみけがれ)を

雨が流してくれるという理由です。



お天気になっても雨が降っても

七夕はどちらでもいいということです。

 
なぜ七夕に笹を飾るのでしょうか?

 
 



理由その1魔除け

   竹はまっすぐに育ち生命力にあふれているので

   昔から神聖な力が宿っていると言われてきました。

   夏は特に緑が瑞々しく、
魔物は瑞々しさを

   嫌います。



理由その2ー健康長寿

   夏はお腹をこわしたり疲れやすく、水の事故も

   多い時期なので、小さな子どもや高齢者が

   命を落とさないように、命の象徴とされた

   力強く成長する竹に健康を願いました。


    
 
 


というわけで、本当は本物の笹を

用意したいところなんですが、

以前、山で笹を切ってきたら

いっぱい気持ち悪い虫がついていて

大変なことになって懲りました。

だからといって笹をお金を出して

買うのはもったいないので、

以後、紙で作った笹を使っています。

1度作ってしまえば、毎年使えます。

作るのが上手ではないので、

笹に見えるようにパンダも描きました。

パンダがあれば何となく笹に見えますからね。



五色のたんざくには

「〇〇できるようになりますように」と

書いてお願いをすることが多いですが、

努力するのは自分だそうです。

それを考えてあまり夢みたいなことは

今年から書かないようにしたいと思います。


それから、

短冊には自分のことばかり書かずに、

人のためになるようなことも書くと

願い事がかなうと言われているらしいです。

自分のことばっかり書いていたので

反省……


      「五色の短冊」と言いますが、

       なぜ五色なんでしょうか?

      世界は五色で出来ているという

      古代中国の考えに基づいています。



①赤色   火(炎を表現)

      両親や祖先への感謝

②黒色(紫色)   水(命の育み)

      勉強の向上

③青色(緑色)   木(自然をあらわす)

      徳を積む、人間力向上

④白色   金(大地に埋まる金属)

      義務や決まりを守る

⑤黄色   土(大地を象徴する)

      信頼、知人友人を大切にする




色とりどりの短冊や飾りを

笹に吊るす七夕飾りですが、

昔は高ければ高いほど、

星に願いが届くと考えられ、

屋根の上まで高くかかげていました。

昔の方が現代より面白いですね。




織姫と彦星の折り方はこちらから

https://www.youtube.com/watch?v=rh3DWgYTxT4


 

網かざりです。

切り込みをはさみで入れて、

開く時がおもしろ~いんですよね。


網かざり(天の川)の作り方は
こちらから

https://www.crystalbox.jp/archives/1681


 
網かざりは

「魚がたくさん獲れますように」という

意味があります。

また海への感謝の意味もあります。

おいしいお魚と漁師さんに

感謝したいと思います。

そして網かざりは天の川でもあります。

 


かっこ悪くなってしまいましたが、

一応ちょうちんです。

ちょうちんの折り方はこちらから

https://hoiclue.jp/16993.html

 
提灯(ちょうちん)には

願い事を書いた短冊を

明るく照らすためという意味があります。

また心を明るく照らしてくれますように

という意味もあります。

物質的な意味だけでなく

精神的な意味もあるなんて

なかなか深いですね。




折り鶴です。

鶴の折り方はこちらから

https://origami.onl/crane/



折り鶴には

「健康」「長生き」という意味があります。

鶴は千年、亀は万年

長寿の象徴とされている鳥です。

昔の人は今と違い寿命が短かったので、

千羽鶴を折ることで長寿を願いました。

また鶴のつがいはとても仲がいいことから

夫婦円満のシンボルでもあります。





大好きな西瓜です。

スイカの作り方はこちらから

https://www.origami-club.com/fruit/

watermelon/watermelon/index.html


 
夏の果物と言えば、

やっぱりスイカです。

夏らしさが演出できます。





屑籠(くずかご)です。

他の飾りを作って出た紙くずを

中に入れてあります。

くずかごの作り方はこちらから

https://origamisho.com/archives/271 


くずかごには

「整理整頓」

「ものを粗末にしないように」

という意味があります。

それにしても笹にくずかごを飾るとは

何て斬新な考えでしょうか!!!

クリスマスツリーにごみ箱を飾るような

ものですからね。




財布です。

財布の作り方はこちらから

https://www.origami-club.com/

traditional/cly/cly/index.html

 
財布には「商売繁盛」

「お金がたまりますように」

「節約して無駄遣いをしないように」

という意味です。

お金にご縁があるように

中には5円玉を入れました。

 
 

これは「くす玉」と「吹き流し」を

合体させた飾りです。

ちょっと豪華でしょう?

くす玉の折り方はこちらから

http://nazenani-komichi.net/3194.html

 
くす玉には

「病気にならないように」という

意味があります。

昔、中国ではくす玉は

薬玉(くすりだま)と言われていました。




吹き流しには

「裁縫やはた織りが上手になりますように」

という意味があります。

私は裁縫がとてもへたなので

ぜひお願いしたいものです。

昔、中学の家庭科でスカートを縫った時、

どうしてもできなくて裁縫の上手な

母にこっそり縫ってもらいました。



織姫が使う糸を紙で表現しています。

五色のたんざくと同じように

五色でカラフルな吹き流しを作ると

「魔除け」の意味も生まれるそうです。

かつての宮中儀式では、

五色の糸を長い針に通して

お供えしていました。



お星さまは、インターネットで

星の型紙を探してワードに張り付けて

プリントアウトして切り抜きました。

パソコンは本当に便利ですね。


 
 
 

折り紙の中で一番好きなのが

このピアノの折り紙です。

鍵盤がかわいい。

ピアノの作り方はこちらから

https://origami.onl/piano/

私はボケ防止に58歳からピアノを初めて

現在ローテーションで約30曲を練習しています。

普通は「ピアノが上手になりますように」と

短冊に書くのでしょうが、

私の場合、「上手になりたい」というよりは

「せめて現状維持したい」という願い事ですね。

昨日までスラスラ弾けた部分が

突然弾けなくなるということがたびたびあります。

老化で脳と指の連携がうまくいかなくなって

きているんだと思います。

亡くなった父はアルツハイマー認知症

だったので、私もそうなるかもしれません。

だからせめてピアノ・英語・パソコン・料理は

続けていきたいと思っています。

 

 

 
♪♪ 笹の葉 さ~らさら ♪♪

軒端(のきば)にゆ~れ~る~


お星さ~ま き~らきら~

金銀 砂子(すなご)~




♪♪ 五色の短冊~ ♪♪

私が書いた~


お星さ~ま き~らきら~

空から 見てる~


七夕の歌をカレンダーの裏に書きました。

この歌には謎のことばが2つあります。



「軒端のきば」ってどこのことでしょう?

軒(のき)とは、屋根の壁よりも外側に

突き出ている部分のことです。

こっちは昔、使った言葉なので

何となくわかります。



こんな軒端のある家はいい感じですが、

最近ではほとんどありません。


「砂子すなご」って何のことでしょうか?

家族にききましたが誰もわかりません。

金箔や銀箔を細かい粉にしたものだそうです。

つまり

「天の川は星がきらきらきらめいて

まるで蒔絵やふすまの金粉や銀粉のようだよ」

という意味です。


蒔絵の金銀砂子


ふすまの金銀砂子


 

完成しました~。

せっかくなので七夕の日まで壁に飾っておきます。

本物の笹の方が断然きれいですが、まあよしとしましょう。

あとは五色のたんざくに願い事を書くだけです。

    
   
   
   
   
   
 

七夕飾りはできましたから、次は七夕のメニューですね。

七夕の行事食は、以外に知られていませんが、千年も昔からそうめんだそうです。

ところが「七夕にそうめんを食べる習慣がありますか?」というアンケートで

食べる習慣があると回答したのはわずか3%だったそうです。

暑さで食欲が減退するこの時期にぴったりで、

そうめんは、天の川や織姫の織り糸に見立てることもできます。




あとは切り口が星型に見えるオクラを使いたいですね。




そして星型のクッキー型も使って七夕らしさを演出してみたいと思います。



 

七夕のそうめんはいつものそうめんじゃなく、

きれいな流れるようなそうめんにしたいと思い、

ネットで調べてみました。


そうめんを50gずつ束ねて、タコ糸で縛る方法は

とてもめんどくさくて絶対にやりたくありません。

美味しんぼでもこの方法を紹介しています。



そこで裏技を見つけました!


まずお湯をたっぷりわかします。

そうめんを50g束ねて沸騰したお湯に

そうめんの先っぽちょっぴりだけを漬けて

いったん、そのそうめんを取り出して

ギューッと指でお湯に漬けた部分を

くっつけます。他のそうめんも全部50gずつ

同様に漬けてしまいます。

全部ギューッが終わったら

普通にお湯の中でいっぺんにゆでます。

ギューッとひっつけた部分がくっついているので

ばらけません。

時間通りゆでたら冷水で洗います。

あとはギューッとくっつけた部分を

包丁で切り落とせばOKです。



そして私はそれを信じて、

本当にその方法をちょっとだけ試してみました。

(七夕前の普通のお昼に)

絶対にもうやりません!!!

包丁で切り落とす部分がもったいないです。

かたくて食べられないんです。

タコ糸の場合も同じだと思います。

ばかげています!!!

普通にバラバラにしてゆでればいいです。

 
 
 


星空そうめんの作り方はこちらから


本当はそうめんで天の川を表現したかったんですが、

”食べ物を捨ててまで”したくはないので

普通にゆでてオクラ(お星さま)を

★キラッキラッ★と飾って

星空そうめんにしてしまいました。

 
 
 

八幡巻きの作り方はこちらから


野菜をお肉で巻いた八幡巻き(やわたまき)

豚肉のごぼう巻きです。

ごぼうは地面の中でまっすぐに根を張るので

家の基礎がしっかりと丈夫であることから

縁起のいい野菜と言われてきました。

京都の八幡村がごぼうの産地なので

八幡巻きと名づけられました。

七夕とは関係ないのですが、

そうめんのおかずとして

甘辛い味が合うと思い、作りました。

別に八幡巻きにこだわる必要はなく、

何でも好きなおかずにすればいいと思います。

例えばハンバーグにオクラを飾るとか……。



 



スター&ハートポテトの作り方はこちらから


夜にそうめんだけではお腹がすくので

フライドポテトを作りました。

フライと言っても、実は揚げません。

フライパンでこんがり焼くだけです。

七夕でなければどんな形でもいいのですが

せっかくなので星型とハート型で抜いて

作ってみました。

星型は昔一部を壊してしまって

うまく抜けなかったのでハート型をメインにして

織姫とひこ星のスター&ハートポテトにしました。

 
 
  

七夕ごはん


星空そうめん(薬味はみょうが・梅干・青じそ・生姜・カニカマ)

豚肉のごぼう巻き・スター&ハートポテト(ミニトマトといんげん)・

 


カルピスヨーグルトゼリーの作り方はこちらから


デザートには

暑くて、ケーキのような

しつこいものは食べたくないので

甘酸っぱいカルピスとヨーグルトを使った

白い涼し気な、でも栄養たっぷりの

ホワイトゼリーを作ってみました。

(前日に作っておきました)


 
 

★&❤クッキーの作り方はこちらから


ついでにスター&ハートクッキーも

作ってしまいました。

レモン汁(ポッカレモン)と

もらったハーブ(レモンバーム)と

細かく切って入れたら

夏らしいさわやかな味になりました。

(前日に作っておきました)

 
 


食べた後は、お天気がよければ夜空をのんびりと眺めて締めくくります。

もし上弦の月なら、お月さまも楽しめます。

そしてもし雨が降っていても、「天からの清らかな水」だと思って

罪穢れ(つみけがれ)を洗い流してもらいましょう。

 
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