【たい焼きーNo.29】~60歳からの市販のお菓子日記~


 場所・電話番号 インターネット情報・営業時間  料金(税込み) 

中尾たい焼き店

●住所

   金沢市小立野

     3ー24ー34


●電話番号

   076-221-8482

 
●駐車場

  店の向かって右隣の
  駐車場に1台分


●公式HPがあります


http://www16.plala.or.jp/
taiyakitakoyaki/shop-info.html




●営業時間

    10:30〜18:00

    材料がなくなり次第終了


●定休日

    毎週日曜日・祝日



●たい焼き

   つぶあん 160円×2

   宇治金時  160円

   合計 480円

  

たい焼きが鯛の焼き魚ではないことは

日本人なら誰でも知っていますね。

鯛の形をしたあんこ入りのおまんじゅうです。

 
その歴史は?

浪花屋という店が、明治時代に今川焼きが売れなかったので、

亀の形にして”亀焼き”を販売してみましたが、全然売れませんでした。

そこで当時、庶民には手が届かなかった

魚の鯛(タイ)の形に焼いてみたところ、飛ぶように売れたそうです。

つまりたい焼きは今川焼(大判焼き)よりも歴史が浅いということです。


 

この一見八百屋風のスーパー

ひまわりチェーンは、亡くなった母が大好きだった

激安のお店で母は「じんなか」と呼んでいました。




安い、安すぎる……。

 
金沢で昔からのたい焼きといえば

私の生まれ育った小立野の中尾です。

でも実はその存在をこれまで知らなくて

1回も食べたことがありませんでした。



兼六園方面から行くとすると

金沢市小立野の大通りから

石引1丁目の信号を右折して

裏通りをまっすぐまっすぐ行き、

目印はひまわりチェーンのスーパーです。

そのスーパーの向かいが中尾です。


   
たい焼きを買いに来た

お客さんがスーパーの駐車場に

かなり停めるんでしょうね。

かなり怒っているのが

この看板からわかります。

駐車場に入れられなくても、

短時間ならお店の前にも停められます。

私は開店前に行ったので、

中尾の駐車場に停めました。

 
   
開店時間の10時半前に着いたので

シャッターが半開きでした。

 
   
この「焼」の文字ののれん、かっこいいです。

 
   
外観はどう見ても、たい焼き屋ではなく、

謎の店です。

 
 
  ヨーロッパのおっちゃん風の

お人形が置いてあるのも

中の様子が外から見えないのも

ミステリアスです。


中の写真撮影はできないのですが、

店内もとても面白いインテリアでした。

天井が高くて、飛行機まで飛んでいます。

異空間でした。

 
空を見上げているひげのおっちゃん。

今日は青空でよかったね。

 
 

一生懸命作った自慢のたい焼きの

焼きたてを食べてもらいたい」……




というたい焼きへの情熱を感じます。

 
注文方法について


作り置きをしていません。

直接注文を効いてから焼くという方法を

かたくなに守っていらっしゃいます。

普通のたい焼き屋なら、

多めに焼いておいて作り置きしてありますよね。

私が感心したのは、電話注文も一切

受け付けていないことです。

必ず来店して注文し、先にお金を払って

待たなければなりません。

単純なことですが、なかなかできないことです。

つまりそこまでしても来てくれる

お客さんだけに売るということです。



私の場合、3枚だったので

時間は10分と言われました。

個数によって変わってくると思います。

普通のたい焼き屋に比べたら

一度に焼ける枚数が

ものすごく少ないと感じました。

たくさん焼いて質を落とすのではなく

おいしさの方を重視しているんですね。

 
 
営業時間は一応、夕方の6時までですが

材料がなくなり次第終了します。

あまるほど作らないという

ポリシーが好きです。

 
 
   
たい焼きの種類は5種類あります。

つぶあん 160円

クリーム  160円

抹茶クリーム  160円

宇治金時  160円

ココア  160円


そしてたい焼きだけでなく

プリプリの大粒タコにきざみキャベツが

ぎっしり入ったたこ焼きもありました。

8個入りで380円(税込み)

今度食べてみたいと思います。

 
つぶあん2枚のうち1枚は

お店の前であっつあっつを食べてみました。

このたい焼きには

待つ価値があると思いました。

やけどしそうな粒あんと

羽根つきなので甘さがちょうどいいんです。

 
   
あとの2つは家に持って帰ってから

家族と食べました。


 手前がつぶあんで

向こうが宇治金時です。


最初は電子レンジとオーブントースターを

使って温めてあつあつを食べようと

思っていましたが、さめたたい焼きを

食べてみたら、意外とおいしいのにびっくり。

熱々もおいしいけど、

さめると今度はあんこがあっさりして

それはそれで美味しいんですね。

 
 

折り曲げて穴あけパンチで開けたらしい。


そして皮もべトッとしていません。

その理由がわかりました。


袋に
をいくつも開けてあるんですよ!

すごいです。

そこまでしておいしい皮を

食べてもらいたいんですね。

感動しました。

 
 
 
粒あんたい焼き


  甘さ控えめ、でも控えめ過ぎない

塩も適度に効いて

小豆本来の味がおいしいあんこです。

生地もおいしいし、羽根はカリカリで香ばしい。

巻き寿司や卵焼きの端っこが好きですが

たい焼きの端っこも大好きです。


 
 
宇治金時たい焼き


生まれて初めて食べました。

お抹茶のほろ苦さと粒あんが

同時に楽しめるたい焼きでした。


 
たい焼きといえば、この歌ですよね

1975年、子門真人が歌っていました。

今年(2021年)で46年にもなります。


日本で最も売れた曲で、460万枚売れました。

ただの子ども向けの歌だと

思っていましたが、娘の夫によると

実はサラリーマンの心に

刺さった歌だったのだそうです。


 
勝手に想像してみました。



1 毎日毎日、僕らは鉄板の上で焼かれていやになっちゃうよ。

(毎日毎日、鉄板=会社で必死に働いていやになっちゃうよ)


  ある朝、僕は店のおじさんとけんかして海に逃げ込んだのさ。

(ある朝、僕は店のおじさん=上司とけんかして、会社をやめてしまったのさ)


  はじめて泳いだ海の底、とっても気持ちがいいもんだ。

(海=自分の力で生きる道=自営業は気持ちがいいもんだ)


  おなかのあんこが重いけど、海は広いぜ、心がはずむ

(でも会社を辞めても、おなかのあんこ=家族や自営業のための借金?は重いな)

  桃色サンゴが手をふって僕の泳ぎを眺めていたよ。


2 毎日毎日、楽しいことばかり   難破船が僕のすみかさ。

(昔はきれいな家に住んでいたけど、今は難破船=古い家?が僕のすみかさ)


  時々サメにいじめられるけど、  そんな時や そうさ 逃げるのさ。

(サメって誰のこと?)


3 一日、泳げば腹ペコさ   目玉もくるくる回っちゃう

(会社をやめても休みなく働かなきゃならないのは同じでめまいがするよ)



  たまには海老でも食わなけりゃ  塩水ばかりじゃ ふやけてしまう

(たまには海老=美味しいものでも食べたいけど、それもできない

会社勤めをしていた頃はたまには海老も食べられたなあ)


  岩場のかげから食いつけば  それは小さな釣り針だった。

(もっと楽にもうけられる話はないのかなと思っていたら、

目の前に釣り針=魅力的なもうけ話があった)



4 どんなにどんなにもがいても   針がのどから取れないよ

  浜辺で見知らぬおじさんが   僕を釣り上げ、びっくりしてた。


5 やっぱり僕はたい焼きさ   少し焦げあるたい焼きさ

(やっぱり僕は会社の歯車として働くことしかできないのか……)


  おじさんつばを飲み込んで   僕をうまそうに食べたのさ

 

たい焼きの気持ちを歌った切ない歌だったんですね。

 
   
最近、時々こんな白い

たい焼きを見ませんか?

茶色いのに比べてまずそう!

どうして白くなるのかが疑問でした。

たい焼きの生地には普通、黄身と白身両方を

使いますが、白たい焼きは

卵白だけを使うからだそうです。


 




たい焼きというもの自体、

とてもユニークな形のお菓子なんですが、

全国にはたい焼きくんの仲間たちがいます。



長崎のくじら焼き(かわいい)







埼玉のこいのぼり焼き

 
 

いっぺんにたくさん焼ける型

 

一丁焼きの型


天然ものと養殖もの

私は知らなかったんですが、たい焼きには「天然もの」と「養殖もの」の2種類があるそうです。

魚の鯛の「天然もの」と「養殖もの」のようです。


たい焼きの焼き型には、1匹ずつ焼く「一丁焼き」の型と複数匹を一度に焼き上げる型の2種類があります。

たい焼きの味にこだわる人の中には、一丁焼で焼いたたい焼きを「天然もの」

  複数が一度に焼けるたい焼きを「養殖もの」と呼んでいるそうです。


元々は「天然もの」しかなかったのに、

「養殖もの」に押されて天然ものは貴重なものというのも

魚の鯛と同じイメージでおもしろい表現だと思います。


調べてみたら、石川県には現在、「一丁焼き」のたい焼き店はないようです。

一丁焼きは、2㎏以上の重い焼き型に生地とあんこをのせて、

ガチャガチャガチャと直火で焼いて、1つずつひっくり返さなければなりません。

旅行先で、もし一丁焼きのたい焼き店があったら食べてみたいですが、

想像では必ずしも天然ものはおいしくて養殖ものはおいしくない…

というわけではないと思います。

現在、一丁焼きの店は全国で30軒もないそうです。

もうちょっとで絶滅してしまうのでしょうか。絶滅する前に食べたい。



現在では養殖ものがほとんどですが、

それはあの有名な歌の「およげたい焼きくん」がヒットしてからだそうです。

2021年2月
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