【ボンタンアメーNo.28】~60歳からの市販のお菓子日記~


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セイカ食品株式会社

   社名の「セイカ」は

  昔の「鹿児島製菓」から


●住所

   鹿児島市西別府町

    3200番地7号


●電話番号

   099-284-8111

  

●公式HPがあります


 https://www.seikafoods.jp/












●1箱(10個入り) 98円

   近所のスーパーで


 

ボンタンズボン



ボンタン漬けは鹿児島のお菓子で

皮を甘く煮たものです。


ボンタンと言えば、このような

改造した学ランのことを想像します。

元々は大学の応援団用のズボンで

応援の激しい動きに対応するための

ズボンでしたが、”昭和の不良”が

これを履き始めたことから

不良のアイテムとして大流行しました。

私も”昭和の不良”でしたから、

男だったら履いていたかもしれません。



その名前の由来は

ボンタン(文旦)みかんの厚い皮で作る

「ボンタン漬け」の形にそっくりだからだそうです。


 
 
「ボンタン」を食べたことがありますか?

金沢のスーパーには置いてありませんが

長女の住んでいる鹿児島では

普通にスーパーや八百屋さんに売られています。

昔、知り合いからもらって

食べたことがありますが、

巨大なみかんでぶ厚い皮で

ちょっとグレープフルーツに似ているような

さわやかな香りとほんのりした苦みが

おいしいみかんでした。

 



 文旦(ブンタン・ボンタン)は

南国の柑橘類で全国生産量の

90%を高知県が占めますが、

鹿児島県の阿久根でも生産されています。

でも日本に初めて伝来したのは

高知ではなく阿久根なんです。

インドネシアのボルネオ島には

ボンタン市という町があって、

もしかしたらボンタンから日本に伝わって

ボンタンという名前になったのかも(想像)。



気品あるかぐわしい香りを放つ

”柑橘の女王”と言われています。

柑橘類の中では最も大きく、

収穫されるのは12月頃ですが、

すぐに食べるとすっぱいので

保存しておいて、旬は2〜4月です。

ボンタン 食べたい……。

 
1926年(大正15年)から

製造されている超ロングセラーの

ボンタンアメを久しぶりに買ってみました。

もう売ってないかと思ったら

ちゃんと売っていました。

しかも他のたくさんのお菓子の中でも

非常にめだっていたので

すぐに見つけることができました。

すごい存在感です。

 
ボンタンアメの誕生


セイカ食品の前身「鹿児島製菓」では、キャラメル・チョコ・ビスケット

の流行によって昔ながらの水あめが売れず、潰れかかっていました。

当時、会社では「文旦漬け」や「朝鮮あめ」も製造していました。

そこで働いていた女性従業員が昼休みに、余った朝鮮あめの端切れを

はさみで細かく切って丸めて遊んでいたところを

創業者の玉川荘次郎さんが見てヒントを得て

一口サイズの朝鮮あめに阿久根産ボンタンの果汁を加えて香りと色をつけ、

当時爆発的人気の森永ミルクキャラメルのように


ポケットサイズのキャラメル箱に詰めて、

いわば”和製キャラメル”を販売してみたそうです。

 

ボンタンアメの製造方法


ボンタンアメってどうやって作られるのでしょうか?

昔とほとんど変わらないレシピだそうです。


原材料の水あめ、もち米、砂糖、麦芽糖、ボンタン果汁、みかん果汁などを

2時間半じっくりと大きな蒸気釜で練り上げます。

もちもちとした食感を出すには火から外すタイミングが重要で、

機械にはわからない職人技が必要です。

熟練の職人が、まだ熱いアメを手の平に取り、水の中で固まり具合をみます。

できたアメは冷却され、固まったアメのシートをローラーにかけ、

厚さ1,5cmの平らな板状に伸ばし、冷やし固めて、

機械でサイコロ状に切って、オブラートに包みます。

1日に約80万粒が製造されて出荷されます。

 



特に好きなのは

”ボンタンアメ”のキレキレの字体と

ボンタンのバックの空?の青です。

独特の青色。

南国の空をイメージしている?


パッケージデザインは

昔はボンタンの絵でしたが、

1970年頃に絵から写真になり、

南国の「國」が「国」に変更されましたが、

基本的には発売当初から

同じデザインです。


セイカ食品さんは過去に一度、

デザインが古くさい

ある高名なデザイナーに相談したところ、

「絶対に変えてはいけない」

返答されました。


そして2016年には

グッドデザイン・ロングライフデザイン賞を

受賞しました。


私の末娘は平成生まれですが、

ボンタンアメを食べたことがあるか

聞いてみると、「食べたことはないけど

あのレトロなデザインのね」と言いました。


最近は女子中高生にも

クラシカルなデザインとグミのような食感、

そしてもち米が入っているので

腹持ちがいいという理由で人気だそうです。

   
 「南国の澄み切った空から

太陽のめぐみをうけて実るボンタンは

最も大きな香しいみかんです。

その香り高い風味を生かして

本品は製造されました」


と箱の裏に書かれています。

 
 

サイコロ状に切ったボンタンアメは

金属片などの異物が混ざっていないか

金属探知機だけでなく、人の目でも

検品されます。

こういう厳しい衛生管理によって

ロングセラーは続くんですね。


 セイカ食品さんは今年100周年に

あたるらしく、ホームページで

「ある1日」という動画が公開されているので

見てみました。

面白いと思ったのが、社員食堂です。

社員さんの嫌いなもの、例えば誰だれさんは

人参が苦手とか黒板に書いてあって

その社員さんの嫌いな人参を入れないで

調理してくれるようです。

例えば私が社員だったら、

鶏肉を豚肉に変えてくれたりするんでしょうか。

そりゃ鶏肉嫌いの私にはうれしいですが、

そこまでわがままを聞いてあげる

必要はないと思うんですが……。

 
箱を開けるとズラッと並べられた10粒の

ボンタンアメが出てきました。

”香り高い”と箱に書いてあったので

期待してかいでみたら………

箱とオブラートの匂いでした(笑)。

 食べてみると、初めはオブラートの味がして、

ちょっと噛むとみかんのような味が

ふわっとして、その一瞬がおいしい。


 
 キャラメルなんかに比べると

随分甘さが控えめでやさしいです。

久々に食べました。

 
 

このオブラートに包まれているというのが

”美味しいクスリ”のような感じがして

子どもの頃はうれしかったんです。

 
ボンタンアメはなぜオブラートに

くるまれているのでしょうか?


それはもち米を使っているからです。

普通のアメのように包み紙に包むと、

包み紙にくっついてはがせなくなるのだそうです。

つまりオブラートに包まないと無理なんですね。

オブラートは必需品です。

 

 
オブラートは実はオランダ語です。

英語ではeatable paper(食べられる紙)。

昔の薬は苦い粉薬が多くて

よくオブラートを使いましたが、

最近はカプセルや錠剤が多くて

ほとんど使わなくなりました。

私が生まれた昭和20年代には

全国で100か所あった工場が

今は3か所にまで減ったそうです。





 オブラートの原料はじゃが芋のデンプンです。

つまり片栗粉と同じです。

デンプンの水分を10%くらいまで

急速に乾燥させるとできます。

 
この会社の昔の宣伝方法が奇抜です。

1928年(昭和3年)に、雨と飴をかけて「空からアメを降らせよう」という発想で

払い下げの軍用機を1機5000円で購入し、空からボンタンアメをまこうという計画がありました。

いろいろあって、その計画はうまく行きませんでしたが、その出来事を

創業者の玉川荘次郎さんは

「あれだけ世間が騒いでくれたから飛んだも同じ」

と笑い飛ばしたそうです。

さすが豪傑社長ですね。

2021年1月
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