【森永ミルクキャラメルーNo.22】~60歳からの市販のお菓子日記~


 場所・電話番号 インターネット情報  料金(税別) 

森永製菓株式会社

●住所

  東京都港区芝

    5-33-1


●電話番号

  03-3456-0150

  

●公式HPがあります

https://www.morinaga.co.jp/
products/list.php?id=0104











●1箱(12粒入り)

    98円?(確か)

  



 

昔の子どもの遠足の定番でした。

昭和生まれの私が生まれるずっと前からあった

元祖 森永ミルクキャラメルです。

明治・大正・昭和・平成・令和……と

何と5元号じゃないですか!!!

このまま行けば絶対に6元号まで行きますね~。

でも森永ミルクキャラメルを懐かしいと

感じるのは明治・大正・昭和生まれの人で

例えば平成生まれの人は何も感じないでしょうね。



鳥取県の境港(水木しげるの故郷)では、

長寿の人が亡くなると、お葬式の香典返しに

ミルクキャラメルがつくそうです。

「長生きをあやかるように……」

お饅頭よりかわいい縁起物ですね。

何かいいな~。

 
 
昔は箱に入ったものしかありませんでしたが、

今では個包装になっている袋入りもあります。

でも年寄りのせいか、私は箱入りがうれしい。



 
1日に1個だけ食べます。

1個食べるだけで、ほっとします。

冷凍庫で冷やすとおいしい。


キャラメルはポルトガル語の

”カラメロ”(caramelo)ーキャンディーの意味

から由来した言葉だそうです。


砂糖・練乳・バター・水あめ

などを加熱して溶かしたあと、

冷やし固めて作ります。




日本初の国産キャラメルは、

森永製菓の創業者 森永太一郎さんが

1899年(明治32年)に販売を開始しました。

でも現在の商品名 森永ミルクキャラメルに

なったのは1913年(大正2年)からでした。

 



元総理夫人の安倍昭恵さんは太一郎のひ孫です。





森永太一郎は1865年(幕末)

佐賀県で陶器問屋の家に生まれました。

しかし24歳の時にサンフランシスコに渡り、

西洋菓子に出逢います。

「栄養のあるおいしい西洋菓子を日本の人にも

食べてもらいたい。」という強い想いで

11年間修行し、1899年(明治32年)

34歳の時にようやく帰国しました。


と、ここまではネット情報でした。


私は陶器問屋に生まれた彼がなぜ

アメリカに行ってお菓子の修行をしたのか、

そして家系図の2代目社長の松崎さんというのは

なぜ森永家の人ではないのに社長になったのか

などについて、とても疑問だったので

「菓商 小説 森永太一郎」という小説を

図書館から借りてきて読みました。

もちろん”小説”ですから、全部事実ではないと

思いますが、本当に面白い本でした。

森永太一郎のファンになってしまいました。


 
 
帰国後、 東京の赤坂にわずか2坪(畳4枚)の

「森永西洋菓子製造所」を開業しました。

駐日アメリカ公使らに気に入られ、

森永の洋菓子は上流社会で人気となりました。

 
(この辺のところも小説では詳しくわかります。)

 

森永の社員は電車や汽車に乗ると、

ポケットからキャラメルを取り出し、

他の乗客の前でいかにもおいしそうに食べて

動く広告塔になったという話も面白いです。

みんなでがんばったんですね。

 
しかしキャラメルだけは評判が悪かったんです。

わずかに福沢諭吉邸(キャラメル好き?)に

定期的に納入する程度でした。

当時の日本人はまだミルクやバターの味に

慣れていないため、キャラメルを

「バタくさい」と敬遠しました。

味の好みというものは変化するものですね。



1914年(大正3年)に

「禁煙を欲せらるる紳士淑女のために

特製ポケット用」というキャッチフレーズで

新聞広告を出したところ、

人気が急上昇しました。

ということは……

キャラメルは最初、子どものお菓子ではなく、

「大人用のお菓子」として販売されていたんです!

”禁煙キャラメル”ですよ。




こうして2坪から始めた「森永西洋菓子製造所」は

1920年(大正9年)には

従業員が1300人を超え、森永太一郎は

”東洋の製菓王”と呼ばれるようになりました。

1923年(大正12年)関東大震災が起きると、

太一郎は被災者救援活動に乗り出し、

ビスケット6万袋、ミルクキャラメル10万箱を

日比谷公園などで配布したり、米を配り、

新聞広告を出して粉ミルクの無料サービスをしました。

1937年(昭和12年)、71歳で死去する際に、

息子に最後の言葉を語りました。

「困った人がいたら助けてあげなさい。」


 
   
箱の表側には

黒枠にエンゼルマーク、

中央に「ミルクキャラメル」と縦書きされ、

右に「滋養豊富」

左に「風味絶佳」と書いてあります。

最近使わない言葉ですが

滋養豊富は栄養がある

風味絶佳はおいしいという意味ですかね。

これは創業者の森永太一郎さんが

「美味しくて栄養価の高いキャラメルを

子どもたちに食べさせたい」という

強い想いの表れだそうです。

この言葉は森永製菓の社員の皆さんが

ずっと大切にしている言葉です。

   キャラメル1粒のカロリーは

21キロカロリー です。



 
森永製菓の全商品の中で、

現在も唯一、昔のエンゼルマークを使っているのは

ミルクキャラメルだけです。

 
 
      
確かに昔のエンゼルマークは

ミルクキャラメルだけですね。

 
 

昔のマークの方が断然いいと思います。

TM(森永太一郎のイニシャル)の

鉄棒の上で逆立ちしている天使だ……

と思っていたら、違いました〜。


天使がその美しい羽を羽ばたかせて

大空から舞い降りてくる絵で、

天使に代わって栄養に富んだ美味しいお菓子を

人々に提供したいという願いを込めた

トレードマークで太一郎さんが考えたものです。

彼はクリスチャンです。

 
2020年11月
   to the NEXT TOPIC  

60歳からの市販のお菓子日記  トップページに戻る