【いがらもちー五色生菓子No.18】~60歳からの市販のお菓子日記~


 場所・電話番号 情報  料金(税別) 

●金沢市内の和菓子店や

  スーパーなど

  どこにでも置いてあります。

  

当日限りの生菓子なので、

  遠方のお土産にはできません。


●1個  110円

    近所のスーパーで

  


 
今回は最も金沢らしい”五色生菓子”……その中でも一番好きな”いがら”を食べました。

五色生菓子(ごしきなまがし)というのは、金沢で昔からある生菓子でみんな知っています。

昔は親戚や近所などで婚礼があるたびに、しょっちゅう頂きましたが、最近は全然頂かなくなりました。

でも5種類の中でも、いがら餅は特に人気が高く、1年中どこにでも売られています。



一番下の細長いひし形のお餅が

多分、すい臓を表していると思います。

「君のすい臓が食べたい」…食べたくない。

「まんじゅうのすい臓」……なら食べたい。



江戸時代の初め1601年に

徳川二代将軍秀忠の娘の珠姫(たまひめ)が

加賀の前田家三代藩主の利常にお嫁入りしました。

五色生菓子はその時の祝い菓子として作られました。


それぞれが「月・山・里・日・海」の意味を持ち、

森羅万象・五穀豊穣を表し、

また心臓・肺・肝臓・腎臓そして

膵臓(すいぞう)をも表しているそうで

食べる時にそれぞれの意味を思い浮かべながら

食べてみようかと思います。

 
   
明治時代になってから、庶民の間にも

婚礼時に配る習慣が広まりました。

花嫁さんは五色生菓子をお重に入れて持ち、

近所や親せきに挨拶に回りました。

ちなみに私も40年以上前に

五色生菓子を持って近所にあいさつ回りした

記憶があるようなないような……

大昔のことなので記憶が確かではありません。




 

それぞれの意味は何でしょうか?

私は長いこと金沢で生きているくせに

ほとんどその意味を知りませんでしたから、

今回初めて調べてみました。



まず、これは
饅頭”(まんじゅう)です。

まん丸いおまんじゅうはお月さんです。

意味は
満月

いかにも満月ですね。



 

これが”いがら”(えがらとも言う)です。



こし餡の入った丸いお餅に黄色に色をつけた

もち米がまぶしてあります。

「煙草の吸い過ぎでのどがいがらっぽい」

というように使われる「いがら」ですが、

「いが」とは栗のイガのことです。

のどに栗のイガ(とげ)がささったら

のどが大変な状態になりますが、

そうした様子を表す表現だそうです。

そしていがらもちの方はというと、

表面の米粒を栗のイガに似せていることから、

(山には栗の木があるので)意味は
です。



 

これは”羊羹”(ようかん)です。

丸い形の蒸し羊羹です。

丸い形で山、黒い色で黒い土の


表現してします。






これは”ささら”です。

こし餡の入った丸いお餅に、

鮮やかな紅色に色を付けた粉をまぶしてあり、

日(太陽)、特に日の出を表現しています。

この毒々しい真っ赤の粉が独特で、

何て表現していいかわからない味です。



 
 
これは”うずら”です。

こし餡の入ったひし形のお餅で、

重なる
を表現しており、の意味を持ちます。

うずらというのは鳥のうずらではなく、

海の意味だそうです。

そしてすい臓も表しています。

   
ファンが多い”いがら”です。

くちなしで染めた餅米がきれいです。

お餅の回りにさらにもち米をまぶしてあるので

モチモチ感がすごいです。

 
   
中のこしあんが、たとえ甘くても

お餅や黄色いもち米と一緒に食べると

あっさりします。




いがら………LOVE❤

2020年10月
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