【能登名物おだまきーNo.10】~60歳からの市販のお菓子日記~


 場所・電話番号 ネット情報・営業時間他  料金(税込み) 

谷口製菓

●住所

   石川県羽咋郡宝達志水町

      萩市9-1


●電話番号

  0767-29-2112

  

●公式HPがあります

  http://www.noto-odamaki.com/





●定休日 なし(年中無休)


●営業時間 7時~19時


●賞味期限 冷蔵保存で3日間


1個 140円

   5個   700円
  


何年か前に、近くのスーパーで「おだまき」という三角のお菓子を見つけました。

試しに買ってみたら美味しくて、時々買っていました。

ところが、最近なぜかスーパーに置かれなくなってしまい、残念な思いでした。

スーパーには白色と桃色と緑色のおだまきが売られていましたが、

私はよもぎ生地の緑色のおだまきばかり買っていました。

今回、能登に行った帰りにせっかくなので全種類買ってきました。

 


能登名物 「おだまき」 は並べるとまるでおひな様のようなかわいい和菓子です。

ところで 「おだまき」とは何のことなんでしょうか?

少し調べてみました。

かつて旧志雄町には糸の原料となる芋麻(ちょま)という植物が多く生産されていました。

その糸を束ねたものを「小田巻」と呼び、その形に由来して「おだまき」という餅菓子が作られました。

おだまきの皮に、美しい線がひかれているのは「糸」をイメージして描かれていたものなんですね。

なるほど~今まで知らずに食べてきました。

誰が最初に「おだまき」を作ったのかは歴史的資料がないため不明だそうですが、

この地方では昔から各家庭で作られ親しまれてきた餅菓子でした。

特に冠婚葬祭にはなくてはならないものでした。

谷口製菓の先代さんは、この土地らしい「おだまき」に着目し、看板商品へと育て上げました。


  口能登の宝達志水町にある

本店に初めて行ってきました。




おだまき以外のお菓子も売られていましたが、

やはり看板はおだまきです。


   
おだまきは、もともと白色が元祖でした。

桃色のイチジク餡のおだまきが生まれたのは

2005年の押水町と志雄町の合併がきっかけでした。


 
 

 
合併記念のお菓子を作れないかと依頼された

谷口さんは最初は断っていたものの、

あまりに粘り強く頼みに来る記者にある日、

「隣の押水町の特産品はイチジクだから

イチジク味のおだまきでも作ればいいんか」と

半ばなげやりに答えたところ、

明日までにぜひ作ってほしいと言われ、

しぶしぶ、イチジク餡のおだまきを作りました。

紅白になると縁起もいいかなと

記事も桃色に仕上げました。

新聞で発表した紅白のおだまきは

大反響を呼び、売り上げは一気に5倍になりました。


 
もっちもっちの皮は、石川県産のコシヒカリを

使用した上新粉から作ります。

地元宝達志水町のお米も使われています。

 
 
スジが特徴的なお菓子ですが、

どうやってスジをつけるのでしょうか?


ひとつずつお餅を千筋板(せんすじばん)に

押し当ててスジをつけるそうです。

 
 
いちじく餡のおだまきの人気を受けて、

その後も土地の食材を使った新しい味を

試行錯誤しながら作っていったそうです。

左から

元祖の白色(粒あん)

桃色(イチジクあん)

よもぎ生地の緑色(粒あん)

クリーム色(枝豆ずんだあん)


黒米生地の赤紫色(くるみ味噌あん)

 
5色並ぶと見た目にも華やかです。
 
 
これが元祖 白色おだまきです。

もちもちの皮に甘さ控えめの粒あんが

たっぷり入っています。

昔から地元の人に愛されてきた味です。

 
 
白のおだまきは筆でちょんちょんと

1つずつかわいい模様が入れられています。

 
 
 
中の粒あんはあっさり味です。

 
 
桃色おだまき

 中のあんはイチジクあん

 
イチジクは地元宝達志水町の特産品です。

 
 
 イチジクジャムと白あんを練ったあんは

イチジクの深い甘みが口に広がりました。

3月と4月以外の期間で販売されています。

 
よもぎ生地の緑色おだまき

あんは粒あん

やっぱりこのおだまきが一番好きです。

一番美味しい。


   
よもぎ(餅草)とあんこは

どうしてこんなにマッチするんでしょうか?

ゴールデンコンビです。

 
 
クリーム色おだまき

中のあんはずんだあん

 
 
「ずんだ」は枝豆またはそら豆を

すりつぶして作ります。

 
 
 
 黒米入り生地の赤紫色おだまき

中のあんはくるみ入りの味噌あん

 
珍しい味のおだまきです。

くるみが香ばしい。


 
 
全部で5種類だとばかり思っていたら、

実はもう1種類あったんです。

”宇治抹茶おだまき”です。

但し理由は知りませんが、本店にはありません。

道の駅のと千里浜でのみ限定販売です。

千里浜に行ったら買いたいと思います。

 生地に宇治抹茶を練り込んで、

更におだまき全体にも抹茶をまぶしてあるようです。

ほろ苦い大人の味なんでしょうね。

ぜひ食べてみたいと思います。

2020年8月
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