【No.1ーホタルを見に行こうよーその1】

金沢のじじばばが金沢を旅してます〜

 


 
白鳥路でのホタル鑑賞の夕べ(まちなかホタルスポット)

2025年6月8日(日)ー10日(火)

私たちは6/8に行ってきました。

その3日間じゃなくても6ー7月頃行けばホタルは見られます。

人も少ないし、静かでいいと思います。



このパンフレット、文字の色とデザインが可愛くないですか?

ホタルの黄色い光に文字が書かれています。

参加費は無料で申込みも必要ありません。

 

白鳥路(はくちょうろ)には2つの入口があります。

1つは兼六園下側(前田利家像側)で、もう1つは大手掘側(白鳥の像側)です。

私たちは車で行ったので、兼六園下すぐそばのコインパーキングに駐車して

前田利家像のある入口から入りました。

昼間と違い、夜は駐車料金も安く200円で済みました。

バスなら北陸鉄道路線バス・城下町金沢周遊バスで「兼六園下・金沢城」バス停から歩いて1分、

金沢ふらっとバス材木ルートで「白鳥路」バス停から歩いて1分です。

 
    
 

白鳥路に着きました。

長いこと金沢に住んでいる(71歳です)のにもかかわらず、

まともに白鳥路を歩くのは、恥ずかしながら初めてでした。

緑のトンネルを散策できるとても素敵なところでした。

どちらの入口にもきれいなトイレがあるので老人にも安心でした。

 

この白鳥像は向こう側の大手堀側入口にあります。

なぜ白鳥の像なのでしょうか?  歴史を調べてみました。

それは江戸時代に、城内への侵入者を防ぐために水鳥を放してあったことから

「白鳥
ーはくちょうぼり」と名づけられたらしいのです。

江戸時代には「白鳥堀」というくらいですから水のあるお堀だったわけです。

不審者がお堀に入ったら、水鳥がギャーギャー騒いで知らせてくれたんですね。

知りませんでした! その頃に不審者になって侵入したかったです。

そのお堀がのちに埋め立てられて、「白鳥
」となったのです。

昭和初期には裁判所裏のうっそうとした森の通路でしたが、

実は昭和59年(1984年)に「水と緑と思索の道」として整備されるまでは

ホタルはいませんでした。小川を作って幼虫を放流したからです。

現在は放流しなくても、ホタルが定住化して自然豊かな環境となりました。



白鳥路の道沿いには20体以上の彫刻や銅像が並んでいて、

散歩しながら屋外美術館を楽しめました。

一番有名な銅像は金沢の三文豪像(室生犀星・泉鏡花・徳田秋声)ですが

私のお気に入りはこの彫刻です。

勝手に”空手チョーップ!”と名づけました。

本当の名前は野畠耕之助さんの作った”青春の譜”です。

昼間見るよりも、夜がおすすめです。

彫刻の迫力と美しさが違います。





 

月も出て、暗くなってきました。

ホタル様がおでましになるような雰囲気になりました。

でも本当は月の出ている明るい時よりも、新月の暗い夜の方がいいらしいです。

 
 

”ホタル様”のおでましです。

その名も「源氏ホタル」

白鳥路の水路は前田利家像側(兼六園下入口)が上流で

白鳥像側(大手堀入口)が下流で

ホタルが出るのは上流の方だと「ホタルの会」の方に教えて頂きました。

そんなこと最初は知らなかったので、静かな真ん中辺りで待ち構えていたんですが、
(ネットには街灯の光が届かない静かな場所を好むと書いてあった)

全然現れず、変だなと思っていたら、そういうことだったんですね。

昔のホタルは静かな場所が好きだったけども、現代のホタルは人間もいっぱいで、

街灯の光が届くような所が好きなんじゃないか?…まさかそんなことはないか(笑)

 

代表的なホタル3種類をまとめてみました。

   源氏ホタル 平家ホタル   姫ホタル
体長  1,5cmから2cm  約1cm  5mmから8mm 
生息地  清水が流れる川や小川 

流水性

水田や湿地など
流れのない所 

止水性
森や竹林

水辺じゃない場所 
発光  1分間に30回
ゆっくり光る
集団で同期して発光 
1分間に120回
素早く光る
個別に発光 
フラッシュのように
点滅して光る 
色が黄色い
活動期間  5、6月 6、7、8月  6、7月 
  寿命
(成虫後)
約2週間
生まれてからは1年 
1から2週間
生まれてからは1年 
メスは2日から3日
オスは7日から10日 
その他    メスは飛べないが
草木につかまって発光 

白鳥路の場合、流れのある小川なので、出るのは源氏ホタルです。

平家ホタルや姫ホタルは出ません。

ホタルの成虫は、昼間は天敵に狙われやすいので、夜に活動します。

オスのホタルのおしりの部分には発光器がついていて、

暗い中でメスのホタルに気づいてもらえるように光ります。

そして求愛活動中は子孫を残すことに専念するため、水しか飲みません!

気温と湿度が高く、風が少ない曇りの夜によく飛びます。

月明かりの弱い新月の頃や、雨上がりの蒸し蒸しした夜が好きです。

今日、2025年6月8日は月が結構明るいので

ホタルたちは好きではないかもしれません。


ホタルの一生は?………4回も変身するんですね。

@産卵(6月下旬) メスは卵を水辺の苔などに生む

Aふ化(7月下旬) 卵から生まれた幼虫は水の中で約1年間生活する

B陸に上陸(翌年の5月上旬)

Cサナギ  土の中でサナギになる

D羽化(6月中旬)

E成虫になる

 

ホタルの歌


ほ、ほ、ほーたる 来い

あっちのみーずは にーがいぞ  こっちのみずは あーまいぞ

ほ、ほ、ほーたる 来い



ホタルは本当に甘い水を好むのかについて実際に実験した方がいらっしゃるようです。

すると砂糖水を与えた方のホタルの方が、ただの水を与えた方のホタルよりも

早く死んでしまったそうです。

でも自然環境では1週間程度で死んでしまうホタルに

スイカの汁を与えたら、4週間も生きたという実験もあります。

スイカの汁に含まれている糖分がエネルギーとなって長生きできたんでしょうか。

それにしても、成虫になると水を吸う以外は、

幼虫時代に蓄えた栄養だけで生きるとはすごいですね。

幼虫は卵から孵化して1年間、水の中で生きます。

源氏ホタルの幼虫は主にカワニナという川の巻貝を食べて育ちます(肉食です)。

幼虫はカワニナを発見すると、噛みついて石のすき間などの安全な場所に運んでから

口から黄色い強力な消化液を出してカワニナの肉を溶かして食べるそうです。

そして平家ホタルの幼虫は田んぼや沼のタニシや死んだオタマジャクシなどを食べます。



蛍の光(昔の卒業式の定番の歌)

 蛍の光 窓の雪

ふみ読む月日 重ねつつ

いつしか年も すぎの戸を

開けてぞ今朝は 別れ行く



実はこの蛍の光の歌詞には由来があって、

「昔、中国に車胤という人がいて、子どもの時、家が貧乏で灯す油が買えなかったため、

蛍を捕まえてきてかごに入れ、その灯りで勉強し、朝廷の高官に出世した」そうです。


蛍の光は、その美しさやはかなさで感動を与えてくれますが、

本当に蛍の光で勉強ができるのでしょうか?

下関には”ホタルの里ミュージアム”という所があって

「ホタルの光で本当に本がよめるかどうか体験コーナー」があるそうです。

絶対に読めないと普通は思うじゃないですか。

ところが問題なく読めるらしいんですよ。下関に行ったらぜひ体験してみたいです。




光りながら飛んでいるのは、ほとんどがオスで、

メスは草や葉っぱにとまって小さな光を出しています。

オスの光り方には3種類あるらしく、

@プロポーズのため A刺激があった時 B敵を驚かすため



兼六園下入口の前田利家公の銅像とライトアップされた金沢城です。

こちらは発光器を持っているホタルと違って、人工的な光で光っているだけです。

しかもホタルは死んでからもしばらくの間は光っているそうです。

うわっ……それ怖い……

   


そして利家公の横にあったのがこの下から見上げる松の木でした。

これ昼間見たらどんな感じなんでしょうか。

ライトアップの効果なのか、元々素晴らしいのか……。

もう感動しました! 素晴らしい!

ホタルを見に行ったのですが、いろいろ楽しめて大満足の夜でした。

次回は山の方の湖にいるらしい平家ホタルを見に行きます。

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