世界遺産シギリヤロックに登るわんこが好き!


 【60歳からのスリランカ一人旅】

  シギリヤロックの途中には、トイレはないと思い、登る前にシギリヤロック下にあるトイレに入りました。
  ここで、またしても”かぎ”にやられました。出ようと思ったら、さびついていて、戻らなくなってしまい、3分間くらい必死の思いで開けました。毎度のことながら、鍵には苦労します。 でも、これも思い出です。
  チケット売り場です。大人3900ルピーもしました。やはり観光の目玉ですから高くとります。 前日にドライバーに 「明日はホテルの朝食を食べずに、6時半にホテルを出発して、7時からシギリヤロックに登りたい」と言ったら、「え?早すぎるよ。7時半にホテルを出ればOk」と言われましたがゆずりませんでした。早朝に登れば涼しいし、人も少ないと思ったのです。結果、確かに駐車場にも余裕で止めることができました。
  さあ、登ろうと入り口に来ると、どこからともなく日本語ガイドが現れました。シギリヤロックはネットでいろいろ書かれている場所でした。悪〜いヘルパーがいて、人けのない所に連れていってお金を要求するとか、スズメバチが危なくて、そこであやしいヘルパーに脅かされるとかです。ここだけは正直、心配だったので頼むことにしました。いくら?と聞くと最初3000ルピーと言われましたが、「え?高いね」と言うと2000ルピー(ネットで見ていた相場は2500ルピー)とのことだったので頼みました。相場を見てくるのは大切です。英語・日本語・イタリア語・ロシア語・フランス語ができるとのことで、本当にこの国では語学ができることが即お金に結びつくから、すごいものだと思います。10年間シギリヤロックガイドをしているそうです 。
  シギリヤロックの歴史です。シンハラ王朝の5世紀、王の息子カッサパ1世はクーデターを起こし、父親の王から王権を奪う。 しかし、平民出身の母親を持つカッサパ王は、王族出身の母を持つ腹違いの弟のモッガラーナに王位を奪われることを恐れ、長らく首都であったアヌラダーブラを離れ、シギリヤへと遷都した。そして即位から7年後にはシギリヤロックの頂上に王宮が完成した。
  ところが、弟のモッガラーナは、亡命先の南インドから軍隊を引き連れ兄に戦いを仕掛ける。当初はカッサパ王が優勢だったが、後に劣勢に転じ、観念した王はのどをかき切り自害した。王位についたモッガラーナはシギリヤを仏教僧に寄進し、再び都をアヌラダーブラへと移した。 
  そして1400年後、イギリス植民地下の1875年に、イギリス人によって岩山に描かれたフレスコ画のシギリヤ・レディが発見された。普段はシギリヤロックの下の宮殿で暮らし、敵が来ると岩の上の宮殿に逃げる、といった生活だった。 でも苦労して作られたシギリヤの城が使われたのは、たった11年間だけだった。 
  すずめばちに注意の看板です。大きな音を立てないで下さいと描いてありますね。だいじょうぶかな?と心配です。 
  スリランカでは、男の子が生まれると、強い子になってほしいと願掛けをし、このシギリヤロックに登るのだそうです。 シギリヤロックは別名「獅子の山」と言われているからですね。1982年に世界遺産に登録されました。
  石製のベンチです。昔、ここで会議があったそうです。
   
   
   シギリヤレディを見るために、らせん階段を登るのが見えます。
  昔、王様は普通は下の宮殿に住み、敵が来る時はシギリアロックの上の宮殿に住んでいたというが、王様はこんな急な階段を自分で上っていたのだろうかとガイドに聞いてみたら、何かに乗って運んでもらっていたらしいとのこと。やっぱりね。王様って楽ばっかりさせてもらえるから、体に悪いですね。なりたくないです。 
  途中の見晴らしのいい所からの、下の森の様子です。向こうに見える白いものは……
  白い仏像でした。 
  足場みたいなものが組まれていますから、危なくないです。 
  ここで、チケットのチェックです。シギリヤレディの手前です。
   もうすぐ、シギリヤレディへのらせん階段です。
  シギリヤレティです。服を着ているのは、召使いらしいです。
  ミラーウオールというピカピカの壁です。この作り方が、とても面白いのです。たくさんの卵の白身と蜂蜜と石灰を混ぜたもので上塗りされています。卵の白身といえば、美容パックのようです。顔も壁もピカピカになるということです。 ミラーウオールの反対の壁にシギリヤレデのィ絵を描き、鏡のように反射させ、たくさんのシギリヤレディがいるようにしたそうです。王様もずいぶん凝ったことを考えるものです。
  ガイドは、自分一人ではわからなかったであろう場所を教えてくれました。ミラーウオールにシンハラ語で書かれてある詩の場所がありますが、それはたぶんガイドに教えてもらわなければわからない場所にありました。そういう点では、ガイドはとてもよかったのですが、とにかくせわしないのです。一つ一つの場所でゆっくりしたいのに、次の場所へシューっと行ってしまうのです。彼らにすれば早く済ませて、次のお客をガイドしたいのでしょうが。今度からガイドを頼む時は、決める前に、私はゆっくり行きたいけど大丈夫?大丈夫?ほんと?ほんと?としつこく確かめてから決める様にします。 
  この穴は何?とガイドに聞くと、雨水を逃がす穴だそうです。確かにこれは必要ですね。 
  ミラーウオールから続く階段あたりから見える投石機がすごいです。大きな岩に斜めに切れ目が入っており、小さい石で支えられた形のまま、残っています。昔、王様が敵が攻めてきた時に岩を落とさせたものらしいですが、1000年以上そのバランスを保って山にくっついたままになっているのが奇跡です。
  ミラーウォールを過ぎ階段を上ると、有名なライオンの足です!これを登り切ればいよいよ頂上です。この場所まで来て、ばててしまい、あきらめる人もたまにいるとのことでしたが、60歳の私でも、平気でした。ここまで来て、登らないで降りるなんて、もったいない。今は足しか残っていませんが、以前はライオンの頭部もあり、口の中に人が入っていくようになっていたらしいです。
  しかし、ネットの情報というものは、いい情報もあるけど、かなりいい加減なものもあると今回強く感じました。”悪いヘルパー”も”すずめばち”も全然心配しなくても大丈夫でした。ただ、自分一人ではわからなかったことがわかるから、ガイドは頼んでもいいけど、危ないことは全然ないです。全くないです。あらかじめ、よくよく自分で調べて、じっくり1人で登った方がよかったかもと思いました。せっかくこんな素晴らしい所を誰かと(ガイド)、さっさっさと登って降りてくるなんて、もったいないです。蜂の巣にしても、どれだけ近い所にあるのかと想像してきたら、遠い遠い。左の写真は望遠でやっと撮ったものです。とても遠い所に蜂の巣はあります。しかも悪いヘルパーなんて、どこにいるんでしょうか? だいいち、もしそんなヘルパーが来ても、きっぱり断れば別に問題ないですね。心配して損しました。  
  スリランカは小さな島国ですが、文化遺産が6つ、自然遺産が2つの合計8つがユネスコ世界遺産に認定されています。ここでそれらについて紹介します
文化遺産
  1 聖地アヌラーダブラ(シンハラ王朝最古の都)
  2 古代都市ボロンナルワ(大遺跡群がある)
  3 古代都市シギリヤ(シギリヤロック)
  4 聖地キャンディ(仏歯寺)
  5 ゴール旧市街とその要塞群
  6 ダンブッラの黄金寺院 
  自然遺産
  1 シンハラジャ森林保護区
  2 スリランカ中央高原
私は今回、そのうちの4つに行ったことになります。 
  頂上に着きました!!!
  シギリヤロックの周りはジャングルで、野生の象や豹(ヒョウ)や巨大蛇などが生きています。想像するだけでワクワクです。 
  頂上へ行ってみて一番驚いたのは、野良犬が2匹いたということでした。あの急な階段を一段ずつ自分で登ってきたのでしょうか?欧米人家族がお弁当のサンドイッチを食べているところに行っておねだりしていました。夜はシギリヤロック頂上で眠るのでしょうか?それとも夜、下に降りるのでしょうか?もう一度行って、確かめたいものです。スリランカのわんこは、どこで見ても、でれっとしているのに、こんな元気なわんこもいるのです。シギリヤ犬と名付けました。
  またミラーウオールを通って、下に降ります。
   
  せわしないガイドさんです。ゆっくり、じっくり見たいのに〜。シギリヤロックだけは、資格を持ったガイドでなければ、案内できないことになっています。ドライバーは案内してはいけないのです。
  これはコブラの岩です。あまりコブラには見えませんでしたが、兼六園の虎の石みたいなもので、虎だと言われればそうかなと思います。
  1時間半後、降りてくる時にびっくり。早朝、あんなに少なかったお客がドドドッと押し寄せていました。登る時には見かけなかった日本人もいて(スリランカに来て初めて、日本人をこの時に見ました)、下の道はずーっと車の列で渋滞で、身動きができない状況でした。あまり車が動かないので、ドライバーは「ここで降りて、歩いてシギリヤ博物館に行くように」と私に言いました。まさにこの日は、Early birds catch more warms. 早起きは三文の得を実感しました。
  美しい蓮の花です。 
  これからシギリヤロックに登る人達がぞろぞろ歩いてきました。遅いね〜 暑いよ〜。
  シギリヤ博物館は日本の協力で建設されている、なかなかわかりやすい、いい博物館でした。写真撮影が禁止なので、見て面白かったものをスケッチしてきました。13世紀に描かれたお猿の絵がありましたが、まるで今の漫画のような描き方でした。また、古い髪留めが展示されていましたが、今の髪留めと全く変わらない形で、こういったものはそんなに進化するものではないと思いました。サンヨー電気のコンピュータグラフィクスで作られたビデオがあって、昔、シギリヤロックの頂上に王宮があった時代をCGで再現してあり、とてもわかりやすかったです。自分の想像と大分違っていたのがまた面白かったです。シギリヤレディのレプリカもあり、さっき本物のレディの数を本当は数えたかったのに、ガイドがせわしないので数えられなかったし、レプリカを数えてみたら、確かに18人でした。
  美術館の最後の部屋には壁にシギリヤロックを描いた子供たち
のたくさんの絵が飾ってあります。
  この絵は昔、王宮があった頃を想像して描かれたものですね。 
   シギリヤレディです。
  ライオンの入り口です。 
  見ていたら、ドライバーが私にも描いたらというので、クレヨンで下手な絵を描いてきたのが楽しかった。 
  敷地内に美しい紫色の小さな蓮の花が咲いており、ドライバーがこれはスリランカの国花の“ブルーロータス”だと教えてくれました。何でも教えてくれて、いいドライバーです。
  シギリヤ博物館横のカフェ―で一休みしました。そこで私は、三角のスリランカスナック エラワルロティーとヨーグルトを食べました。 
  中にはカレー味のゆで卵と野菜が入っており、美味しいものでした。ヨーグルトもとてもおいしく、どっちもおかわりしてしまいました。
  シギリヤロック前のお堀です。昔はワニを泳がせてあったとか。
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