ついに入れ歯屋を見つけた コロンボで


 【60歳からのスリランカ一人旅】

  長い間、仕事をしてくれているドライバーに、今日はお休みをあげることにしました。家がコロンボ郊外なので、帰っています。赤ちゃんや奥さんと楽しく過ごしているかな?ホテルフロントの女性に、「デヒワラ動物園に行きたいんだけど、公共交通機関での行き方を教えて下さい。」と言うと、「それならタクシーかトゥクトゥクで行けばいいです」と言われたので、「私は金額を気にしているんではなくて、バスや電車に乗って、自分で行きたいんです。」
”I don't care about the amount.
 
I'd like to go there myself by bus and train.
と言ったら、教えてもらえました。
  9時にホテルを徒歩で出発しました。途中、キリスト教会などに寄り道しながら、最寄りの駅のコンパーニャウイーディヤ駅へ 向かっています。ムスリムの女性が歩いています。
   ここはスリランカ陸軍の施設です。
  今、スリランカは建設ラッシュです。道路は中国企業が建設しているとドライバーがいっていました。
   
  こんなビルでも、普通の家と同じようにブロックを積み上げて作ってあります。地震のない国だから、出来ることです。 
   町のあちこちに、このような仏像があります。
  コンパーニュウイーディヤ駅に着きました。
  舌をかみそうな、 むずかしい名前です。上からシンハラ語、タミール語、そして英語で書いてあります。
  黒板に手書きで 書いてある時刻表が、いいですね。
  Can I Have one ticket ,the third class,please. とコロンボフォート駅までの3等切符を買いました。10ルピーでした。
   9:55発のコロンボフォート駅行きの列車です。お客さんはそんなにいっぱいではありません。
   コロンボフォート駅に到着しました。
   
  駅の食堂の入口です。ここにも仏陀の、のれんみたいものがつけてあります
  駅前で動物園行き(南方面)のバス乗り場を欧米人の旅行者に聞いてみましたが、わかりませんでした。そこにトゥクトゥクのドライバーが例によって乗らないかと声をかけてきましたが「乗らない、私はバスで行きたいんです」と言うと、バス乗り場を教えてくれました。動物園行き(南方面)だけは、ペターのバス乗り場からではなく、コロンボフォート駅前から出ているらしいです。
  10:10発のデヒワラージャンクション行きのバスに乗りました。
   とても驚いたのですが、スリランカではバスの中に仏陀の絵がありました。日本なら、一般会社の広告の場所です。
  私のホテルの前も通りましたが、たぶん、駅前で乗らないと座れなかったと思いました 。
  車掌さんが来て、デヒワラジャンクションまでと言うと、30ルピーと言われました。デヒワラジャンクションに着いたら、教えて下さいと車掌さんに言いましたが、だめだめみたいなジェスチャーをされたので、困ったなと思いましたが。
  私の前の座席に座っている家族は子供連れだったので、きっと動物園にいくんだと思い、そのお父さんに頼んでみたら、笑顔でOKと言われたので、ひと安心。 かわいいお子さんも一緒に写真を撮らせてもらいました。
   イスラムのモスクを見ました。
  10:45 デヒワラジャンクションに着きました。ここからまたデヒワラ動物園行きのバスに乗らかえなくちゃと思ってキョロキョロしていたら、さっきのお父さんが一緒にトゥクトゥクに乗せてくれました。お金、半分払いますと言ったけど、いらないよと言われました。本当にやさしい人が多い国です。
   トゥクトゥクは普通は2人乗りですが、後ろ座席に、子供も含めて4人乗りしてしまいました。窮屈になってしまい、ごめんなさい。つまり、バイクに5人乗ったということですね。バイクも意外と馬力があるものです。これに比べれば、日本で5人乗りの車に8人乗っても大したこともないですね。
  11時にデヒワラ動物園到着です。入場券を買う行列です。
  親切にしてくれた家族のお父さんは、時々振り返って、私のことを心配してくれています。外国人かつ年寄りなので、大丈夫かなと思ってくれています。 ありがとうございました。
  デヒワラ動物園は2000種以上の動物のいるアジア最大規模のスケールの動物園です。この動物園で有名なのは、スリランカらしく、象さん達のおもしろいパフォーマンスが見られるショーが土曜日と日曜日に見られることです。6頭の象さんが鼻と尻尾をつないで入場行進をして、片足立ちをしたり、ハーモニカやタンバリンなどの楽器を演奏したり、寝転んで象使いを踏むまねをしたりします。家族連れで楽しめる娯楽施設がコロンボには少ないので、土日は大変な混雑となるそうです。しかし、運が悪いことに、私が行ったのは、平日だったのでショーはありませんでしたが、のんびりしていてなお よかったと思います。
  リラックスしているぶ〜ちゃん。 
  遠い所を見ているような熊の表情が、素敵です。 
   スリランカでは、ちょっとした所にも象が描かれています。
  シマウマのトイレに入りましたが、なぜか外国人用が別になっていて無料でした。
  普通のトイレは30ルピーでした。外国人は動物園にはほとんど来ないと思いますが。 
  外国人向けはドライトイレでした。ありがたいです。まわりが緑に囲まれていて、とてもお洒落なトイレです。 
  きれいなインコが木にとまっています。日本では、野生ではいない鳥ですがここスリランカでは動物園でなくても、野生で存在します。
  動物園のどこに行っても、目立つのがイスラムの女性です。暑いのに、頭から足の先まですっぱり黒づくめの服です。イスラム教徒は現在、ムーア人として、実質的に一民族として扱われているらしいですが、言葉はタミル語を話し周囲の人々との交流の都合上、シンハラ語も話すとのことです。私たちは一般的に1つの民族は同じ言葉を話すと考えてしまいますが、こんな複雑なこともあるんだと思いました。
  熱帯の樹木や花などを生かして、とてもいい感じの動物園です。スリランカの動物とそれらを交換して集められた世界中の動物がいます。
  シンハヤ(ライオン)です。
  ライオンが吠えているのを初めてそばで見ました。
  ライオンの檻の前で、子供がシンハヤ(シンハラ語でライオンのこと)と本当に言うかどうか観察していました。確かにシンハヤとみんな言っていました。動物園中に響き渡るような唸り声も聞いてやはりライオンってすごいですね。シンハラ人のシンハラとは、シンハラ語でライオンの子孫のことです。 ライオンの子孫の男の子がじっと私を見ています。
  ボックス型の写真屋さんです。 
  16枚で500ルピーです。いろいろなサイズを混ぜてあり、なかなか便利です。 
  土・日に象のショーが行われる場所です。木陰になっており、いい感じのところでした。
  小学校から遠足に来ていました。揃いのピンクのポロシャツを着て、皆で元気に遊んでいます。 
   ソフトクリームは食べないほうがいいみたいなことをガイドブックには書いてありましたが、どうしても食べたくなり、60歳の自分の抵抗力を信じ、食べました。おいしかったし、お腹もこわしませんでした。
  ソフトクリームの値段表です。その時はわからなかったのですが、あとで日本に帰ってから辞書で調べたらsterilized milk (殺菌された牛乳)と書いてあります。意味がわからなかったので、いつもの癖で、安い方の下の25ルピーのを選びましたが、殺菌されていない牛乳のアイスでした。でも大丈夫。知らぬが仏です。殺菌されていないから多分おいしいのです。日本の牛乳はほとんど高温殺菌ですから味がしなくなるんですね。私は低温殺菌の牛乳を買いますが。
  おばあちゃんにジュースを飲ませてもらっているかわいい男の子です。 
   お弁当を食べている家族です。
  大きな葉っぱがお皿がわりになっていました。おいしそうで、食べてみたかったです。 
  「この看板、何て書いてあるの?」と中学生くらいの女の子に聞いてみたら、「12歳以上の人は遊べません。」と書いてあるとのことでした。やはり中学生は英語わかるんですね。よかった。
  1人で動物園に来てしまいましたが、スリランカの人々の平和な日常を垣間見ることができ、こころがほっこりしたのでした。
  大きな美しい木を利用した遊具です。大人でなかったら、登りたかった木でした。
  動物園でも、やはり仏様がいます。 
  ホワイトタイガーがいました。 
  このトカゲは、実は動物園のトカゲではありません。動物園にいた野生のトカゲなのです。普通に人間が歩いている道を、歩いています。
すごいですね〜☆
  その動画です。
  皮膚の細かいところまで、見ることができました。
  囚われていない動物はやはり、見ていて気持ちがいいですね。興奮して見ているのは、私だけで、スリランカの人々はごく日常的な光景なので、見向きもしていません。
  動物病院がありました。 
  シャボン玉で遊ぶ子供たちです。 
  帰りは動物園からバスでデヒワラジャンクションへ行きます。バスの便は非常によく、ほとんど待たずにすぐに来ました。スリランカはバスが便利だと思います。
  スリーウイラースタンドです。スリーウイラーというのはトゥクトゥクの別名です。インドではリキシャ、バングラディシュではベイビータクシー、ネパールではテンプー、インドネシアではバジャイ、そしてタイとラオスではスリランカと同様トゥクトゥクと呼ばれています。国によって呼び方が違うんですね。バイクを無理やり車に改造した乗り物です。ドライバーによると、スリランカのトゥクトゥクはインド製で、1台50万ルピーもするそうです。
  デヒワラジャンクションで乗り替えて、フォート駅まで戻りました。バスの中はにぎやかで、スリランカの民族音楽のサララギーが大音響でかかっていました。ホイホイホイホイ♪ヘイヘイヘイヘイ♪ これは隣の人の話によると、映画の主題歌だそうです。
  バスの窓から見える町の様子とサララギーのメロディーです。
  こんなスピーカーまで、バスの中にはついています。 天井も派手派手です。
  ネオンでピカピカに光る仏様です。サララギーとネオンが一体となって、にぎやかなバスの中です。まるでパチンコ屋にいるみたいです。
  バスから見えた、海岸の様子です。古い大砲がみえます。
コロンボは、あっちもこっちも工事中です。
  コロンボフォート駅から、にぎやかなペターを歩いてみました。ペターは一日20万人が行きかうコロンボ最大の商業地区です。スリランカは現在、経済発展が著しく、成長率は世界10位です。
  宝くじのスタンドには、発売中のくじが、なぜか洗濯ばさみではさまれて軒先にひらひらしています。宝くじのお店はどこにでもありました。かなり人気なんだと思います。1枚10ルピーです。 
  ホテルと書いてあるお店は、実はちょっとした食べもの屋です。高級なところはレストランで、大衆食堂はこの国ではホテルと呼びます。ややこしいですが、わかりやすいのです。
  中は大体こんな感じで、おいしいお惣菜というかスナックが売られています。体験上、おいしくないものはないと思います。全部おいしい、おいしい。
  この靴屋さんは、めずらしく値札がついていました。日本人からすると、値札がついているとうれしいです。自分が買わなくても、物価がわかるので。
  夜にホテルで食べる食糧(みかん、ぶどう、エラワルロティー)などを買ったあと本屋で大好きなかわいいシンハラ語で書かれた仏教のお経を買いました。
  その時に本屋の店員さんに、「お経はいつも家で唱えますか?」と尋ねたら、「はい毎日唱えます」とのことなので、「どんなお経か聞いてみたいので、お願いします」と言うと、みんな恥ずかしがって唱えてくれません。シャイな若者たちです。
  さすがに仏教徒が多い国です。たくさん揃っていました。 
  そして私はついに”入れ歯屋”を発見しました。中を覗き込んでいたら、何とお店の人が出て来て、入れ入れというので、I don’t have cavity.(私は虫歯がありません。)My teeth are no problem.(私の歯は問題ないんです)と念を押しても、「オーケーオーケーいいから入って入って」と言われたのでおそるおそる入ってみました。我ながら”しんぞう”だと思いました。しんぞうというのは金沢弁で厚かましいとか勇気のあるという意味です。
  私が「ガイドブックで入れ歯屋さんがスリランカにはあると知って、どうしても見たかったんです。今やっと見つけました」と言うと、中国人のやさしい女医さんが、丁寧に説明してくれ、名刺まで頂いてしまったのでした。ありがとうございました。チェン先生とその息子さん。
  ピンクの台に、歯をひとつひとつ、くっつけているところです。
   診察台です。
  せっかくだから、入れ歯の歯 1個だけほしいなと思い、だめもとで How much?と尋ねるとこれは本当につける人じゃないと買うことができないと言われました。確かにおもちゃじゃないですからね。
  本の上のかごに入っている、葉っぱに包まれている物は煙草です。どこにでも売っていましたが、ドライバーは絶対に買ったらだめと買わせてくれませんでした。もちろん私は煙草が大嫌いですから問題ないのですが、なぜ、あんなにも禁止するのでしょうか?未だにわかりません。なぞです。
  鍵屋さんです。 
  ねずみの死骸です。ひからびています。 
  帰り道、ちょっと1本道を間違えてしまい、長く歩きました。その間、トゥクトゥクドライバーに5回くらい「マダーム 乗っていかない?」と言われましたが
 ”This is my training.
. No thank you.
” (これ、私のトレーニングだから)と言うとOKOK!としつこくありません。
   ここは何か政府の建物だと思いました。
   コロンボはスリランカ最大の都市で、人口は56万人です。スパイスや紅茶貿易の拠点として栄えてきました。
  アイアイ傘のカップルです。こんな傘がビーチのベンチにずらーっと並んでいました。
   
   この集団は、たぶん軍隊のトレーニングだと思います。
   スリランカの女学生は、真っ白の清楚な制服を着ています。
  ビーチでサッカーをする少年たちです。
   ツアーの観光客さんです。
  夕方、5時にホテルに到着しました。いい運動になったコロンボ一日散歩でした。 明日は日本へ帰ります。ホテルの窓から最後に見た、インド洋に沈む美しい夕日です。
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